府士会員、センター会員、市区町村士会員の学術活動、臨床活動、研究活動に資する、学会・研修会・講習会等の開催情報を掲載しています。
講師:松木 明好氏(四条畷学園大学)
本研修では以下の項目に関する基礎的な内容を学びます。
(1)小脳の解剖と機能
(2)随意運動制御と姿勢制御における小脳の関わり
(3)小脳性障害を生じさせる代表的な疾患(変性疾患、脳卒中を中心に)
(4)小脳損傷による代表的な障害(小脳性認知情動症候群含む)
(5)運動失調の評価方法(評価スケールの選択、観察のポイント)
(6)小脳性運動失調症例に対する理学療法の考え方(ガイドライン含む)
講師:橋本 雅至氏(奈良学園大学)
力学的な運動連鎖として,身体に伝達される力の作用の観点から解説する。力の伝達 を成り立たせるための身体的要因や、その破綻や不効率から生じるメカニカルストレ スを紹介し、運動器傷害の発生要因の考察を例示する。また身体に作用する力を内力 、外力の観点からとらえ、姿勢保持や調整、身体運動の成立要件を考える際に必要な 運動学、運動力学的な事項について解説する。
講師:磯田 真理氏(西川クリニック)
当院では病態生理を明確にする為に身体所見などの理学療法評価から患者の発痛源や制限因子などを推論し、エコーで検証しています。本研修会では患者の病態生理とは何かについて説明し、評価~推論~エコー検証~治療プログラムの理学療法プロセスを症例を交えて提示します。
講師:穴田 周吾氏
「診療報酬改定とは聞くが何だかよく分からない」「今後、PTやリハ分野には厳しい時代が来る」このように感じたことはありませんか。
理学療法管理学が新カリキュラムとなり現在は国試で出題されますが、既卒のPTにおいては解剖学や技術系の研修と比較して学習の機会も少なく、苦手意識のある話題ではないでしょうか。
本セミナーでは医療政策の課題や現在までの診療報酬改定の流れが大阪で働くPTやあなたのキャリアにどう影響するかを現役コンサルタントのPTが解説します。
講師:松本 浩希氏(市立吹田市民病院)
高齢者の骨折として代表的な大腿骨近位部骨折は外科的侵襲に関連した疼痛、筋力低下や関節可動域制限などの機能障害に加え,歩行能力が低下する症例が臨床上、非常に多いことは周知の事実です。本研修会では、大腿骨近位部骨折術後に生じる疼痛についての知識を深めることと股関節機能障害に対する介入方法を股関節周囲筋の解剖学的な知見から掘り下げて提示したいと思います。
講師:増井 健二氏(堺若葉会病院)
「ピットフォール」を直訳すると「落とし穴」のようですが、どうやら「潜在する危険」を意味しているようです。腰部や脊柱に疾患を有する患者さんや利用者さんを担当する際、どのような「ピットフォール」が存在しているのでしょうか? 腰椎牽引・マッサージ・ストレッチ・エクササイズなどをした後、余計に痛くなってしまうこともありえます。そんな経験(談)などから腰部や脊柱を敬遠してはいないでしょうか? 理学療法士は脊柱の機能解剖や神経生理学を熟知でき、適切な評価のもと、その病態に最適にアプローチできる素晴らしい存在であることを自覚していただけるエビデンスを踏まえた内容に資料をまとめている真っ最中です。
講師:脇田 正徳氏(関西医科大学)
脳卒中患者の歩行障害をバイオメカニクスと神経生理学の側面から捉え、歩行再建において目指すべき視点について取り上げます。多様な歩行障害を認める片麻痺歩行において、「エビデンスをどのように解釈して臨床に応用するか」について考える機会にしたいと思います。
講師:儀間 裕貴氏(東京都立大学)
本研修会では,ヒトの発達初期における運動機能と感覚機能の発達メカニズムについて解説するとともに,感覚運動経験に基づく身体表象機能の発達について解説します.また,身体表象機能の未熟さに基づく運動機能障害について理解を深め,特に発達性協調運動障害に対する理学療法介入の可能性を考えます.理学療法士にもとめられている発達支援について,ディスカッションも含めて検討できればと考えております.
講師:堀江 淳氏(京都橘大学)
呼吸リハビリテーションを行う上で、検査所見、画像所見を理解することは必須である。臨床で働いておられる皆様は、既に痛感していると思いますが、呼吸リハビリテーションに限らず、それらは理学療法のあらゆる場面で必要となってきます。単に、「正常」を覚えるのではなく、解剖学、生理学の裏付けのもと、「異常」について理解することが、臨床で応用できる力になります。本講義では、その一助となるようすすめていきます。
堀 竜次氏(森ノ宮医療大学)
心不全の理学療法を進めていくためには、病態を理解しリスク管理のもと実施する必要があります。心不全は種々の原因により起こるため、全身状態として病態を捉えることが大切です。症状や身体所見は最も重要な情報ですが、そのもとにある病態を裏付けるためには血液データが重要な情報となります。本研修会では血液データから循環病態を捉えることを学び、日々の臨床でのリスク管理に活かしていただくことを目標としています。
講師:春本 千保子氏((株)リハ・コンディショニングセンター)
近年、学校教育でもウィメンズ・メンズヘルスは必須項目となりましたが、しかし学生時代に実際の介入場面を実習などで学べる機会は少ないのが現状です。現場に出て急に担当する機会を得ても評価や介入に困る場合が少なくないようです。今回は、妊娠期・産褥期以降の身体変化から生じる、あらゆるマイナートラブルの実際と介入例など、患者写真や動画を多く提示し、少しでも臨床に役立つ内容に構成いたします。
講師:清久 昌利氏(ももの木訪問看護ステーション貝塚)
『在宅要介護高齢者の活動と参加を促していくことは私自身も非常に難しいなと、毎日の業務の中で痛感しているのが現状です。訪問リハビリに従事して20年近くなりますが、うまくいくとき、うまくいかないときなど、利用者によって様々です。利用者を取り巻く家族とケアマネはじめ多職種で連携を深めていき、利用者から信頼を築いていくことで、目標に近づいていけると感じています。その中で、理学療法士の専門性とは何かを伝えていきたいです。』
講師:松田 淳子氏(大阪行岡医療大学)
脳血管障害における脳画像の臨床評価は、今や理学療法士にとって欠くことができない評価項目の一つです。目の前の患者さんが示す症状がなぜ起こっているのか、これからの経過はどうなっていくのか、同じ診断名の患者さんなのに回復が異なるのはなぜなのか、脳画像は様々な情報を与えてくれます。患者さんの病態を理解するために必要な画像のみかたを基本的な脳の構造と機能と共にお話しします。
講師:相田 利雄氏(大阪国際がんセンター)
COPDの主たる症状は,慢性的な咳や痰,労作時の息切れであり,病態が進行すると呼吸困難のために日常生活が制限され、身体活動性の低下をきたします。 身体活動性の重要性を示すエビデンスが蓄積されてきており、身体活動性の低下がCOPD全死亡の最大の関連因子であることや良好な身体活動性が疾患の進行予防に関連することも報告されている。 本講義では、理学療法士が行なえる身体活動性の向上に向けたセルフマネジメント教育について紹介したいと思います。
講師:井澤 和大(神戸大学)
生活習慣病の蔓延や高齢化が世界的に進み、狭心症、急性心筋梗塞、そして心疾患の終末像である心不全患者は急増しています。それらに対する疾病管理プログラムとして患者教育・生活指導と運動療法を系統的に行う、包括的心臓リハビリテーションプログラムの導入が推奨されています。本講義では、心不全患者を診させていただく際に必須である病態理解・フィジカルアセスメントに焦点を定めて述べたいと思います。
講師:山上 拓氏(大阪鉄道病院)
講師:吉川 創氏(わかくさ竜間リハビリテーション病院)
所属する部署や、人との協働を促すマネジメントに悩んでいる管理者は多いと思います。また、多様な人材がいる中での職場内教育も、時代とともに難しさを増しているのではないかと考えられます。職場内で管理的立場に立つ人やリーダー的立場の人たちが、スタッフの仕事に対するやる気と臨床技術を高めるための職場環境作りを、皆さんと一緒に考える場になるよう実践例を踏まえながら提示出来ればと思います。
講師:岩田 健太郎氏(神戸市立医療センター中央市民病院)
本格的な超高齢社会を迎える中、多疾患・重複障害を持つ患者の増加など、疾病構造の変化を踏まえ、リハビリテーション医療の分野においてもこれまでの疾患別・病期別のリハビリテーションモデルから、全身・全体像を把握するリハビリテーションモデルの構築が求められています。特に近年は内部障害(心臓、呼吸、腎臓、肝臓など内部機能障害の総称)を持つ患者が増加し、今後も増え続けると予想されています。急性期の在院日数は10日を切ろうとしており、退院後の患者にとって、回復期・生活期も、もはや急性期です。急性期病院では、なにかあっても救急対応が可能ですが、回復期・生活期は医師・看護師の関与が減り、そうはいきません。つまり、理学療法士のリスク管理能力がより求められます。ベッドサイドで、安全かつ積極的に理学療法を実施するための一助となれば幸いです。