研修会報告

学術賞・優秀演題賞・学術奨励賞について

令和5年度 大阪府理学療法学術賞
稲田 竜太 (運動器ケアしまだ病院)
 【膝前十字靭帯再建術後の Single leg hop の基準値について―性別・年代別の評価―】

選評
 前十字靭帯損傷再建術後のスポーツ復帰基準において、筋力や関節可動域、動作の評価を復帰基準とされることが多いが、各医療機関での相違を認めるのが現状である。本論文は、687症例と大規模に調査されており、スポーツ復帰時の評価の1つとして用いるSingle leg hopを実施し、性別、年代別に検討されている。Single leg hopは膝の動的安定性を評価する際に多く用いられていることからも、今回の調査データは、競技復帰を検討するうえで、十分示唆を与えるものであり、理学療法への貢献度が高いものと評価した。
 今後、復帰後の競技レベルや再損傷の発生率に影響を与えるかを縦断的に調査、検証していただき、本研究の発展に期待したい。

令和5年度大阪府理学療法学術症例賞
・堀口 怜志 (喜馬病院)
 【超音波測定装置による筋束長評価を用いることで低強度の筋活動を評価できるか】

・佐々木 順也(大阪複十字病院)
 【JKOM effectivenessは術前の値に影響されない指標になり得るのか】

第34回大阪府理学療法学術大会 優秀演題賞
・山中 大河(千里中央病院)
 【COVID-19に伴うウイルス誘発性筋炎により著明な筋力低下を呈したが集中的な回復期リハビリテーションにより筋力向上及び独歩獲得に至った一症例】

・水澤 裕貴(近畿大学病院)
 【食道摘出再建術を実施した食道癌患者における 術後Performance Statusと術後生存率との関連について】

・渡辺 広希(関西電力病院)
 【Severe COVID-19後、重度の起立性低血圧を呈した被殻出血一例に対する早期理学療法経験】

・田口 周輝(JCHO星ヶ丘医療センター)
 【反復転倒歴を有した高齢頚髄不全損傷患者一症例~移乗と排泄動作の自立へ向けた介入~】

・木本 祐太(近畿大学病院)
 【体外式膜型人工心肺装着中の腹臥位療法が酸素化の改善に寄与したと考えられた重症レジオネラ肺炎の症例】

・大庭 潤平(大阪複十字病院)
 【外来慢性閉塞性肺疾患患者における低頻度呼吸リハビリテーションは1年後の身体活動を向上させることができるのか?】

卒業研究優秀演題
・門岡 梨瑚(森之宮病院)
 【健常人における骨格筋の酸素抽出能と筋機能との関連】

~授賞式写真~